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スカイトレイル 5日間151km:スコットランドの大自然を満喫する魅力の横断トレイル



スコットランドの大自然を満喫したいなら、ぜひ「スカイトレイル」を歩いてみてください。スコットランド北西部に位置するスカイ島を横断するこのトレイルは、5日間151kmにわたる冒険を通じて、雄大な自然、歴史的な町、そして温かな人々との出会いが待っています。


険しい山々や美しい海岸線を歩きながら、スコットランドならではの風景を存分に楽しめるだけでなく、地元の食や文化にも触れることができる、まさに大自然と人々が織り成す魅力的な体験です。


今回のブログでは、スカイ島を横断する151kmの壮大な体験をご紹介します。もちろん、全行程を歩かなくても、部分的に訪れるだけでも十分に魅力的なスカイ島です。





目次:



スカイトレイルの基本情報


  • スコットランドの大自然の美しい風景を目にしたことがある方は多いでしょう。そのほとんどが、The Isle of Skye(アイラ・オブ・スカイ)に位置しています。

  • スカイ島の名前の由来ははっきりとしていませんが、島の形が鳥の羽のように見えることから、そう呼ばれたという説があります。

  • スカイ島は、1226年まではノルウェー(ノルウェー)の領土でしたが、同年にスコットランド(スコットランド)の領土となり、現在に至ります。また、ピクサー映画「Brave(ブレイブ)」(日本名:メリダとおそろしの森)の舞台としても知られています。

  • スカイトレイルは正式なトレイルではなく、整備された道やトレイル標識はありません。そのため、マップが必要不可欠であり、他のハイカーの足跡をたどって進んでいくことになります

  • スタート地点は、私たちのように南のBroadford(ブロードフォード)という街から出発し、最北端のRubha Hunish(ルバ・フニッシュ)という絶景ポイントでゴールする人もいれば、逆に北から南へ進む人もいます。私たちは風向きを考慮し、またクライマックスに絶景が待っていることから、南から北への順路で進みました。




天気

スカイ島(スカイ)の名前の由来は、「Sky(スカイ)=雲」「ye(イェ)=島」。直訳すると「雲の島」と呼ばれるだけあって、どんな時期にハイキングをしても、雨で濡れる準備をしていく必要があります


雨に打たれて濡れなかったとしても、トレイルが整備されていないため、必ず靴がびしょびしょに濡れてしまいます。


ウォータープルーフの靴を履くのも一つの方法かもしれませんが、私は100%ウォータープルーフな靴は存在しないと思っています。乾きやすく通気性の良い靴を履き、泥や水で濡れることに慣れ、歩きながら乾かす方が効率的だと感じました。


最初の頃は水たまりを避けて歩いていましたが、途中からは水たまりの中を歩くようになりました。その方がスピードも上がります。



食べ物

スカイ島では、ところどころにスーパーマーケットがある街があるため、そこで買いだめをしておくのが基本的な方法です。


小さな町でも、スーパーマーケットはないものの、カフェやレストランがある町もありました。そうした町を目的地にして、ディナーはレストランで済ませる日もありました。


貨幣はブリティッシュポンド(英ポンド)なので、物価は安くはなく、少し高いと感じることもあります。



スカイ島までの行き方

エジンバラに空港に到着し、一泊。その後電車でInvernessへ。そしてバスでBroadfordまで。(バス乗り継ぎ一度あり)


帰りはバスでBroadfordまで。さらに別のバスでEdinburghまで。


行きは予約をしました。特に電車は予約をしないとするとでは、値段が大きく変わりそうでした。


帰りは予約なしでしたが、問題ありませんでした。



DAY0

ハイキングのスタート地点であるBroadford(ブロードフォード)という街に、バスで夕方5時に到着予定でした。スーパーで食料を買い込んで少し歩いてテント泊をするプランだったので、この日を「DAY0」としました。


しかし、旅にはトラブルがつきものです。Broadfordまでのバスに乗っていると、急に「バンッ!」という大きな音が鳴り響きました。ドライバーは何事もなかったかのように運転を続けましたが、バスは予定よりも早く停車しました。


マイクがないのでドライバーの声はよく聞こえませんでしたが、どうやらパンクしてしまったようで、1時間から2時間、他のバスが来るのを待つ羽目になりました。


余裕を持ってスカイトレイルを完歩できるプランにしていて、本当に良かったと思いました。ちょうどピザ屋があったので、待ち時間を利用して早めのディナーを楽しみました。


アクシデントのおかげで、他の乗客との会話が楽しめたことも意外な嬉しいポイントでした。


ようやくBroadfordに到着し、マップを見ると、DAY1でいくつかの街を通過しそうだったので、スーパーマーケットもあるだろうと気楽に考えていました。そのため、Broadfordでは夕食と翌日の朝食分だけしか購入しませんでした。


*これが大きな間違いで、次のスーパーマーケットスポットはDAY4でたどり着くことになるPortree(ポートリー)までありませんでした。


フードを手に入れて、ハイキングのスタート地点を見つけ、早速スタート! 本当にサインも何もない場所からスタートしました。


経度も高いスコットランド。4月でも日が長く、9時半くらいまで歩けるくらい日の入りが遅かったです。


早めに良さげなテントスポットを見つけて、テントを貼りました。


スコットランドのキャンプ事情


キャンプ場ではない森や池のそばなどで、テントを張って寝ることを「Wild Camping」といいます。


2003年に導入された法律により、スコットランドでは基本的にどこでワイルドキャンプをしてもいいのです。


もちろん、誰かに所有されている土地などではNGとなりますが、それ以外であればキャンプ場でなくともテントを張ることが法律的にも許可されているのです。


しかし、絶対にしてはいけないのが、火を起こすことです。


自然の中で焚き火をしたい気持ちはわかるのですが、スコットランドでは山火事が起きやすい環境となっているので、絶対にNGです。


ローカルの人に迷惑をかけない、ゴミは持ち帰る、当たり前のことを守って、スコットランドでのアドベンチャーを楽しみましょう。




寝付くことはすぎにできたのですが、夜中にあまりの寒さに目が覚めてしまいました。


テントはどちらかというと夏用?のようなもの


モンベルのダウンハガーという寝袋に


Decathlonで購入したスリーピングマット


さらにダウンジャケットを着て寝ていたました。


やはり、4月といえば一気に温度が下がりました。


一緒に寝ていたパートナーはデカトロンで買ったナイロンのスリーピングバックで温かく寝ていたようです。。



ダウン性 vs 化繊

 まず、絶対にやってはいけないミスを犯してしまったのが悪いのですが、ぼくと同じようにダウンのスリーピングバッグを洗濯機で洗わないようにしましょう、、、


ダウン(毛)が固まってふかふか感と温かみがなくなってしまいます。


ダウンの方が軽くて温かい=ダウンの方が良い。というイメージが強いかとおもいますが、一概にそうじゃないかもと思えてきました。


ダウンであっても化繊であっても、大きければ大きいほど温かいことに違いはありません。


まずビーガンの人はダウンはきっと嫌だと思います。鳥の毛ですもんね。


またダウンは濡れや湿気に弱いので、雨の中ハイキングをしたあとにテント泊をすることを考えると、あまり良いオプションではないかもしれません。


あとは、化繊の方が安いし、もしかしたらあったかいのかも?




DAY1


眩しいサンライズの光とともに目を覚ましました。


昨夜寝る前にテント近くにいた羊たちはどこかに行ってしまったようです。


テントをたたみ、本格的にハイキングスタート!



The Skye Trailの前半は海外沿いに沿って歩いていくトレイルです。



広大な海を横にそこまでアップダウンも激しくない道をいきます。


スカイ島はよく雨がふるエリア。


そんなこともあり、晴れている日でも水たまりが途中にあったりします。


初日ということで、まだまだ靴は濡れていないので、水たまりをさけて歩きます。


しかし、ふと足を踏み外し、”ぼちゃん!”と水たまりへ。


泥水が靴に染み込み心地悪い。


しかし不思議なことに歩いているとこういった心地悪さも次第に過ぎ去っていき


一度汚れたからもういいや、と水たまりをさけることなくまっすぐ歩き抜ける。


そうなってくると自然と歩くペースも上がりました。




1日目ということで足取りも軽かったのですが


それ以上に足取りが軽かったのが、後ろからやってきたランナーです。


まるでヤギのように軽々とトレイルを駆け抜けるランナー。


そんなランナーと数人すれ違いました。


水や食べ物もなしに犬と一緒に駆け抜けるランナー。


きっとスカイ島に住んでいるとこれが毎日のランニングコースなのかなと


想像を膨らませました。




少しお腹が空いてきたのですが、マップで確認すると次の町までそんなに遠くありません。


きっと何か食べるところがあるはず。


その考えが安易でした。


地図に名前がでてくると、最低限のショップやレストランなどがある街と


無意識に捉えてしまうのですが、スカイ島ではその考えは通用しません。


本当に数えられるくらいしか家というか建物がないのです。


これでよく町っていえるなあ、と心底思ってしまいました。


そんなことで、これはもしかしたら食糧なくなってやばいかも、、と感じていました。


sleepy townsをいくつか通りすぎ


Torrinという街に入ってきました。


そこで見つけた、「Cafe」のサイン。


やったーということで、足をすすめます。


そこで見つけたのが可愛らしいカフェ「Amy's Place」です。




陽気なおじちゃんとおばさんが運営しているカフェ。


サンドイッチやスコーン、スープなどが食べれます。


スカイ島といえば魚です。魚のスープをいただきましたがハイキング中に温かいスープが食べれるのは最高ですね。


アルコールは置いていないのですがなにか冷たいものが飲みたい。


そんな時にみつけたのが、スコットランドの炭酸飲料「アイアン・ブルー」です。


スコットランドの国民的ドリンク「アイアン・ブルー」




オレンジ色の炭酸飲料で缶もオレンジでとても印象的です。


「スコットランドは、コカ・コーラがソフトドリンクシェア 1位でない、唯一の国だ」


なんて言われるほど、このアイアン・ブルーは国民的ドリンクのようです。


スコットランドで1901年に誕生したようで、同じイギリスのロンドンですら、なかなか見つからないほど入手困難な炭酸印象だそうです。


シュガーフリーを飲みましたが、とても爽やかで後味もそんなに残らず美味しかったです。


残念ながら日本では輸入していないようですね。




さあカフェで一休みしてお腹もいっぱいになりました。


次いつスーパーマーケットがあるかわからないという不安感からとりあえず2個サンドイッチを購入。


よくいえば”ミニマリスト”悪く言えば”ケチ”な僕は


多くの食べ物を買い込むことができない、ということをこの旅で知ることになりました。



さあこのカフェをでてカフェの看板に石がぶら下がっていることに気づきました。


これがなんともびっくりな石で天気予報ができる発明品なのです。w



直訳すると:


天気の状態

石が濡れているー雨

石が乾いた状態ー雨が降っていない

地面に(石の)影ー晴れ

(石の上に)白ー雪

石が見えないー霧

石がないーハリケーン



笑っちゃいました。



このカフェを後にし、海岸線沿いを進んでいきます。


海岸線トレイルの良いところは、自分が通ってきたトレイルが海の反対側にみえること。


今日あそこから歩き始めたのか〜なんてのが目にみえるので達成感も◎。



しっかりと食べ物をBroadfordのスーパーマーケットで貯め買いしなかったので、夜しっかりと食べ物が準備できるか心配でした。


そんな中、DAY1の目的としていたElgorという静かな村に着きました。


レストランやカフェがあることを願って。。。


村に住む少年たちが自転車で遊んでいます。


どこかレストランある?と聞くと指をさして教えてくれました。


Bistroというとてもおしゃれなレストラン。


食べ物はもちろん


ここで、スカイ島のビール「Skye Ale」を始めて飲みました。


長いハイキングを終えたあとということもあり、とても美味しかったです。



美味しいディナーの後はElgorの村から少し歩いた場所でテントを張って就寝。



DAY2


引き続き海外線沿いを歩いていきます。


朝からシャワーのような雨が降っています。


反対側からSkye Trailを反対側からスタートしたと思われるハイカーがやってきました。


「昨夜はどこに泊まった?」と聞くと


「Bothy(ボスィー)」という風に答えました。


Bothyとは?

 スコットランド中の大自然にある、誰もが無料で泊まれる小屋です。


ベッドなどはないですが、ここでハイカーは自分の寝袋を広げて寝ることができます。


ブロックレンガでできたものが多いので、寒い大自然の夜を過ごすには最適です。


毎回多くのハイカーがこのBothyを利用します。


場所にもよりますが、大きいものだと、10人くらい一度に泊まることができるものもあるようです。


私たちもこのBothyをスコットランドにきたからには使ってみたいと思っていました。


しかし、Skye Trailでは2つしか遭遇することがありませんでした。(気が付かなかっただけかもしれません)


Skye Trailのアイコニックな存在でもあるのが、スカイ島の一番北にある白いBothyです。


このBothyは部屋が何個かあって、屋内の壁を白の木製でとてもおしゃれです。


今までSkye Trailを行ってきたハイカーが残したと思われるトランプとか本もありました。





さあ、このすれ違ったハイカーが泊まったと思われる海外線にぽつんとあるBothyを通り過ぎて


中を除くと泊まっているハイカーが数名いました。




ここから海外線は抜けて、山と山の間を歩いていくトレイル


ここから先20kmくらいは街や道路といったものがない中のトレイル


食べ物もハンバーガー一個ずつしかない。ちょっと緊張です。


しかもこの後いつ食べ物に巡りあえるかわからない。


そんな中この日は雨がずっと降り続けてきました。


風が強くなかったのですが、ポンチョを出してひたすら歩き続けます。


とても印象的だったのが、ハリーポッターのしゃべる帽子ににた形の山です。


これを横目に進んでいくのですが、次回は山を登っていきたいなと思いました。


空腹が何度がやってきましたが、水でお腹をいっぱいにする作戦で凌ぎました。


ウォーターフィルターボトルがあって本当によかった。



そんなこんなでこのワイルドなエリアを抜け


Sligachanという場所に辿り着きます。


駐車場やホテルがありますが、そんな中思っていなかった奇跡が。


そう、なんとクラフトビールバーがあったのです。


とてもおしゃれなCullin Breweryはスカイ島の美味しい水と作られたクラフトビアが楽しめます。


ビアよりも食べ物!といった感じでしたが、なんとキッチンがちょうど閉まってしまった模様。


ウェイターの人にダメ元で聞いてみたら、なんとスカイトレイルをしているんだ、ということに感激してくれたのか特別にスープを準備してくれました。


雨で濡れた体には嬉しいスープ。そしてケーキを6種類くらい2人でいただきました。


もちろん美味しいビールも!



ビールとケーキでお腹もいっぱいになったところでハイキング再開。


ここからも海岸沿いを進んでいきます。





続く、、、


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