ビエシュチャディ山地:ポーランドで最もワイルドなエリア
- ptakuyap15
- 2021年12月8日
- 読了時間: 6分
更新日:10月4日

ポーランドで山登りというとまず初めに名前が挙がるのはタトラ山脈(Tatra Mountains)ですが、ビエシュチャディ山地 (Bieszczady Mountains) もおすすめのエリアです。
タトラ山脈よりも人が少ないので静かです。ポーランド・スロヴァキア・ウクライナ3カ国の国境が山頂で交差しているところもあります。
またポーランドでは有名なウルトラマラソンも開催されています。

そんなビェシュチャディ山脈でのハイキングについてのブログです。
目次:
1.ビエシュチャディになぜ行くべき?
1.1. 静かで落ち着いた環境

ビエシュチャディ山地は、ポーランドで人気のタトラ山地と比べて観光客が少なく、静かで穏やかな雰囲気を楽しめます。自然の中でリラックスしたい方や、静寂を求める方にぴったりの場所です。
1.2. 豊富なトレッキングコース

このエリアには、初心者から上級者まで楽しめる多くのトレッキングコースが整備されています。
最高峰のTarnica山(標高1,375m)はそれほど高山ではないため、気軽に挑戦できるのも魅力です。また、山々が連なっているため、縦走ハイキングやトレランを楽しむこともできます。

1.3. ヒッピーな雰囲気

ビエシュチャディは、ヒッピーカルチャーが根付いたエリアとしても知られています。
地元のアートが楽しめるおすすめレストランもこのブログで紹介しています。
2.ビエシュチャディへの行き方

ワルシャワ(Warsaw)からFlixBus夜行バスを使ってウスチェキ ゴルネ(Ustrzyki Gorne)という村まで行きました。
バスはこちらのウェブサイトを使って見つけました。
電車でサノク(Sanok)という街までいくこともできます。そこからはバスになります。
日本の夜行バスを想像してポーランドの夜行バスに乗ったところ、全く違っていました。
トイレは完備され、席も比較的綺麗で狭くもない点は良かったのですが、とにかく騒がしい。
原因はバスの運転手でした。深夜前に出発し、午前10時過ぎに到着するまで音楽が流れ続け、さらに運転手が二人体制で交代しながら、延々と会話をしていたのです。
おかげで全く眠れませんでした。たまたま私が利用したバスがそうだっただけかもしれませんが。(笑)

3.おすすめのレストラン
ヴォウォサテ(Wołosate)唯一のバー&レストランではないでしょうか?
寒い中登山を終えて、暖炉のあるレストラン内で食べた大きなピザとIPAビールは最高でした。

大きなレストランなのですが、レストラン中にビエシュチャディのアーティストが書いたアートが張り巡らされています。食べ物も美味しかったですが、レストラン内を歩き回るだけでも楽しい!訪れる価値あり。


4.おすすめのトレイル
4.1.ヴォロサーテ - タルニツァ
Wolosate - Tarnica

距離:10.68 km
高度ゲイン:611 m
時間:3:32:23
水が組める場所:なし
All Trail のリンク ▶︎ https://www.alltrails.com/explore/recording/evening-hike-069654d--68?u=m&sh=xjr0gg
ビエシュチャディで最高峰の山。山頂の十字架がアイコニックです。
このトレッキングコースは国立公園内にあるため入園料が必要ですが、カードでも支払いができて便利でした。
コース自体はそれほど難しくなく、子連れの家族も歩いているほど。最初の4分の3はしっとりとした森の中を進み、最後の4分の1は山肌を歩く道になります。景色の変化が楽しめるのも魅力です。


私が登ったときは、ちょうど山頂付近で美しいサンセットを見ることができて、忘れられない体験になりました。



4.2.ヴォロサーテ – ポォニナ・カリニスカ – マウァ・ラフカ – ヴィエルカ・ラフカ ループ
Wołosate – Połonina Caryńska – Mała Rawka – Wielka Rawka Loop

距離:34.22 km
高度ゲイン:1,449 m
時間:10:08:30
ウォーターリソース:なし
朝ご飯は、ウスチェキ ゴルネにあるZajazd Pod Caryńskąというホステルでビュッフェ形式の朝食をいただきました。

ポーランドの伝統的なスープ、ジュレックも用意されていて、とても美味しかったです。日曜日だったため周辺のショップはすべて閉まっており、「ここで食べられるだけ食べて蓄えるしかない!」という気分でした。
この日のハイキングプランは、複数の山を縦走するというもの。最初から最後までとにかく風が強く、自然の厳しさを体感しました。

特にWielka Rawkaを越えたあとは、ウクライナとの国境線沿いを歩くルート。国境には、それぞれの国旗カラーに塗られたポールが一定間隔で並んでいます。

警備員が常駐しているわけではありませんが、ここは「グリーンボーダー(Green border)」と呼ばれ、正式な入国手続きなしで越えることは違法。ポールの向こう側に足を踏み入れすぎないよう、慎重に歩きました。

4.3. ヴェテリナ - スメレク
Wetlina - Smerek

距離:15 km
高度ゲイン:731 m
時間:4:38
ウォーターリソース:なし
AllTrailsのリンク▶︎https://www.alltrails.com/explore/recording/afternoon-hike-f69e505--371?u=m&sh=xjr0gg
ヴェテリナ(Wetlina)という町から標高1222メートルのスメレク(Smerek) へ。
序盤は森の中を歩くのですが、ふかふかな雪の中歩くのはとても心地よかったです。トレイルもしっかりと整備されています。

森を抜け、開けた尾根の風景は黄色い草と雪とのコントラストが綺麗でした。

風は強いのですが、空気が澄んでいるので遠くの方までトレイルがずっと見えているのも良かったです。

スメレク はビエシュチャディ山域の中でも人気の山の一つ。その理由は、難しすぎず、それでいて景観が素晴らしいから。運動量としては中くらい、でも風をなめてかかるとけっこう大変、というのが正直なところ。
4.4. チスナ - オカロングリク
Cisna - Okrąglik

距離:20.87 km
高度ゲイン:988 m
時間:7:20
ウォーターリソース:なし
AllTrailsのリンク▶︎https://www.alltrails.com/explore/recording/afternoon-hike-f69e505--371?u=m&sh=xjr0gg
チスナ(Cisna)というビエシュチャディエリアでは割と大きめな街からできるハイキングです。

ちなみにチスナは「ビエグ・ジェジュニカ(Bieg Rzeźnika)」というポーランドでも有名なウルトラマラソンのホストタウンでもあります。
今は使われていない列車の線路上からスタートです。

他に紹介したトレイルと比べると、このトレイルは森の中を歩く部分がほとんどなので景色は劣るかもしれません。
しかし、暑い夏は木の木陰の中歩けるのはありがたいですね。

トレッキング中に野生の「ファイアサラマンダー」に初めて遭遇。
驚いたり身の危険を感じたりすると、背中の毒腺から白っぽい毒液を分泌するようです。

スロヴァキア側にもまだまだ山々が拡がる景色をみて、ワイルドなエリアだなーと再認識しました。
時間がある場合は、国境沿いとなる尾根をオカロングリクより先に進んでいくこともできます。


























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