
ドイツとの国境沿いにあるポーランドの港町、シュチェチンはポーランドで訪れた街の中でも住みたいと強く感じた街でした。
ロシアの女帝エカチェリーナ2世の出生地でもあるシュチェチンは、ポメラニア、スウェーデン、ドイツ領など激動の歴史を経て第二次世界大戦後ポーランドとなりましたが、街のほとんどが破壊され、なんと資料をもとに市民の手で復元された街なのです。
そんなシュチェチンなのですが、どこかパリに似ているなと感じてしまうのには実は理由があったのです。ポーランド人の中でも「ポーランドのパリス」として親しまれるシュチェチンの魅力を記事にしました。
パリを思わせる街並み

パリに行ったことがある人もない人も一度はみたことがあるのが、エトワール凱旋門があるラウンドアバウト。この景色をみるだけで「パリ感」を感じてしまうのは私だけではないかと思います。
そんなパリを連想してしまう、ラウンドアバウトがあるのがシュチェチンなのです。
さらにエッフェル塔の目の前の芝生エリアで寝転がってピクニックを楽しんだことがある人もいるかもしれませんが、この芝生エリアを思い出させてくれる風景がシュチェチンにもあります。エッフェル塔ではなく、第二次世界大戦終戦記念建てられた3羽の鷲の像ですが。
個人的にパリより良いなと感じたのはパリより俄然人が少なかったからです。パリでは人の多さにどうも疲れてしまったのですが、ここでは落ち着いて街並みを楽しむことができたのです。
パリを連想させる街並みであるのはただの偶然なのか?実はこれには理由があったのです。
現在のパリの街をデザインしたアーバンプランナーであるGeorges-Eugène Haussmann氏が、シュチェチンの街並みをデザインしたのです。
さらに驚きなのが、この美しい街並みは一度戦争で消された後に、人間の手で再建されたものであるということです。
ワルシャワの美しい街並みもそうなのですが、改めて人間が本気になれば不可能なことはないと人間の底力を感じさせてくれます。
バルト海につながるポーランドで2番目に大きな川、オーデル川沿いも歩いていて美しいですし、Kasprowicz Parkのような大きな公園の他にも小さな公園がいたるところにあり、緑が溢れる街並みが最高でした。
ではここからはおすすめの観光スポットを紹介します。
シュチェチンはそこまで大きな街ではないので今回紹介するスポットは全て歩きで周ることができます。

ポメラニア公の城

遠くからでも目を引くのがショートケーキのようなデザインをしたお城、ポメラニア公の城です。
お城敷地内ではイベントも多く開催されるようです。
お城内に入るのは有料でした。
この時計がとてもユニークでした。

Karlowicz Philharmonic(フィルハーモニーコンサートホール)

シュチェチンのシンボルともいえるかもしれない美しいデザインのコンサートホール。ポストカードでもこのデザインのものを多く見かけました。
犬と一緒だったので残念ながら中には入れませんでしたが、外からみるだけでもとてもユニークで面白かったです。
夜には綺麗にライトアップもされるようですね。
ソリダリティスクエア

フィルハーモニーコンサートホールの目の前の広場にあるのが、Solidarity Square (ソリダリティスクエア)。
共産主義に反対するデモを行っていた16人が無惨にも殺されてしまうそんな悲劇が起きた場所に再建されたのがソリダリティスクエア。
第2時世界大戦そして共産主義と、シュチェチンの激動の歴史を学ぶことができるシュチェチンの歴史博物館の屋根がスケボーやローラースケートもできる広場にしたという、大胆でモダンなデザインです。
建築物としても2016年に賞を受賞しているようで、訪れる価値があります。
広場には1970年12月に起きた事件を祀るエンジェル像もあります。

広場にはポーランドを共産国から解放に導いたLech Wałęsa 氏のシンボルサインが描かれています。
上空からみるとこんな感じ。

Jasne Błonia Square


パリのエッフェル塔前の芝生広場を思い出させてくれたのが、このスクエア。
大きなラウンドアバウトを真っ直ぐ進んだところにあり、休日には出店なども出ています。
犬オッケーなのも嬉しい。
シュチェチンのヴェネツィア?(Szczecińska Wenecja)


シュチェチン中央駅のすぐ裏に"シュチェチンのヴェネツィア"と呼ばれている場所があります。
小さな橋を渡ったところから見えるその風景は・・・廃墟⁈ 酵母とアルコール工場だったそうです。
グーグルマップにも載っているスポットなのですが、あまり知られていないのかとても静かでした。
釣りを楽しむ人が数名いたぐらいです。
特産物:パプリカシュ

魚の廃棄部分を無駄にしないようにと作られたもので、材料は魚、米、玉ねぎ、トマト、油、パプリカパウダーなどの香辛料、塩で作るペーストです。
国内では缶詰でも販売されていますが、レストランでもよく見かけるメニュー。パプリカ風味で魚の臭みもなくパンに付けていただきます。
前菜でも出てきたのですが、とても美味しい!!

パプリカシュを食べるならここがおすすめ!
Paprykarz Fish Market
シュチェチンはバルト海にも近いので新鮮なシーフードを食べることができます。

接客もとても好感でした。そして犬もオッケーなのが嬉しい!
本格的なコーヒーが飲みたいなら
#Alternatywnie カフェ

ここ数年飲んだフラットホワイトで一番美味しいフラットホワイト作ってくれたカフェがこのAlternatywnnieカフェ。
そんなに忙しくないのでゆっくりできるのも、犬オッケーなのも嬉しいです。
ゆっくりくつろげるソファもありました。
フラットホワイト以外にもOrigamiドリッパーで淹れるハンドドリップコーヒーもとても美味しく、滞在中3回行ってしまいました。

今回紹介したスポットのグーグルマップリストはこちら