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歪んだ森(Krzywy Las)ポーランドの摩訶不思議な森を訪ねて

執筆者の写真: Takuya Sakoda
Takuya Sakoda
1 日前
読了時間: 5分

更新日:3 時間前


山、海、砂丘そして森。ポーランドは自然豊かな国だが、その中でも歪な魅力を発するのが「歪んだ森(Krzywy Las)」と呼ばれる、なんとも不思議な森だ。100本近くもの松の木が、根元だけ不自然にぐにゃりと曲がって育っている光景は、ポーランドのミスティカルな一面にぴったり。パワースポットとしても注目され、国内外から訪問者が。

歪んだ森 ポーランド

SNSで写真を見てからずっと訪れてみたかったスポット。近郊の街「シュチェチン(Szczecin)」に行く機会があったのでその際に訪れたみた。アクセス方法から気になる「なぜ曲がっているのか」という謎、そして中世の面影が残る近郊の「グリフィノ(Gryfino)」まで、まとめてご紹介。


*マインクラフトに同名のバイオームがあるが、ゲームの話ではなく、西ポメラニア地方に実在する森。


1.ポーランドの「歪んだ森」とは

ポーランドの「歪んだ森」

歪んだ森は、ポーランド西部・西ポメラニア県の「グリフィノ(Gryfino)」近郊、「ノヴェ・チャルノヴォ(Nowe Czarnowo)」という小さな村にある。1930年代、当時この地はドイツ領ポメラニア州だったが、その頃に植林されたのが始まりとされている。

もともとは400本もの松が22列にわたってきれいに整列して植えられていたそうだが、現在その姿をとどめて残っているのは100本強。この中でも一部の木だけが、地面から20〜50cmほどのところで90度近く不自然に曲がり、その後まっすぐ上に伸びているのが特徴だ。曲がった部分の長さは1〜3mほどで、樹齢は90年以上になるらしい。


歪んだ森 ポーランド
中には根本から歪んでいる木も。

なぜ一部の木だけがこうなったのか、実は今もはっきりとした結論は出ていない。この森は現在「自然記念物」としてポーランド政府に保護されており、地元グリフィノ市の森林管理局が管理を続けている。



2.なぜ曲がっているのか?諸説紹介


歪んだ森 ポーランド

現地の案内板には、この謎について現時点でわかっていることが詳しく書かれていた。それによると、松が曲がり始めたのは1934年頃と推定されており、1971年にエウゲニウシュ・チフリンスキ教授(Eugeniusz Ćwikliński)によって行われた唯一の樹木学的調査が、今でも数少ない手がかりになっているという。


人為的説(もっとも有力)


もっとも広く語られているのが、家具や造船のために木材をあらかじめ曲げて育てる目的で、人の手によって意図的に曲げられたという説。曲げ木の技術を使う職人が、若い松の苗木を人工的に矯正していたのではないか、という見方。


案内板でも、木々の並び方そのものが指摘されてある。当時この森は1600平方メートルの敷地に、間隔120cmで22列にわたって整然と植えられていたことがわかっているそうだ。このあまりに規則正しい配置が、「これは自然にできたものではなく、人の手による意図的な創作物ではないか」という仮説を後押ししている。


歪んだ森 ポーランド
歪んだ木に腰掛けて写真を撮る人も多い。


戦車・軍事関連説


第二次世界大戦中、この地域を通過した戦車やその他の重機が苗木を押しつぶし、それでも生き延びた木が曲がったまま成長した、という説もある。



未解明のまま


なぜ・どうやって曲げられたのかを示す公式な記録は、今日まで一切残っていない。案内板にも「この規則性こそが人為的なものである証拠かもしれないが、なぜ・どのように林業関係者がこの独特な形にしたのかを説明する公式文書は、今も見つかっていない」とはっきり書かれている。


歪んだ森 ポーランド
[1930年代の白黒アーカイブ写真。当時から地元の学校や図書館に記録が残っていて、昔から地元住民や観光客に親しまれてきた場所だったことがうかがえる。
歪んだ森 ポーランド
ミステリー感のある看板デザインもいい。

案発生から90年以上経った今も、地元グリフィノの森林管理局(Nadleśnictwo Gryfino)がこの謎の答えを探すよう、訪問者に呼びかけている。まさに"解けないミステリー"こそが、歪んだ森最大の魅力なのかもしれない。




3.ポーランドの歪んだ森(Krzywy Las)へのアクセス方法

歪んだ森 ポーランド
もちろん犬と一緒にいってもオッケー

森といっても歪んだ木のあるエリア自体は10分もあれば全てみることができる。(もちろんベンチがあるのでのんびりじっとそこにいるのもいいだろう。)なので、近郊の大きな街「シュチェチン(Szczecin)」と合わせて訪れることをおすすめする。シュチェチンも見どころがたくさんなので、ぜひ下記のブログを読んでほしい。



シュチェチンからローカルの電車で30分ほどで「ドルナ・オドラ(Dolna Odora)」という駅までいくと、そこから徒歩13分ほどで着いてしまう。ただし、電車の数は限られているのでしっかりとスケジュールを確認することをおすすめする。電車のチケットやスケジュールには「Jakdojade」というアプリがここでも便利だ。




思った以上に森の入り口から近かったのですごく行きやすかった。またすぐ近くに駐車場もあったので車でくる人がほとんどのようだ。入場料も一切なし。標識も至るところにあるので迷うことはないだろうが、「ドルナ・オドラ」駅で降りたら、シュチェチン側を向いて左側にその森があることだけを間違わないように。(小さい駅で標識たるものはみかけなかった。)


歪んだ森 ポーランド
入り口から至るところに標識があるので迷うことはないだろう。
歪んだ森 ポーランド
平坦な道を進んでいくだけ。


4.ポーランドの歪んだ森(Krzywy Las)を実際に訪れてみて


歪んだ森 ポーランド
寝っ転がれるタイプのベンチもありのんびりできる雰囲気も良い。

まず行ってみて意外だったのがそのアクセスのしやすさ。もっと森の奥深くにあるかと思っていたので、駅から徒歩10分圏内は意外だった。私は9月中旬の土曜日お昼前に訪れたのだが、そんなに人も多くなかった。ポーランド人だけでなく、ドイツとの国境からも近くドイツ人の方も多かった。また雪のシーズンは全く違う顔を見せてくれると思うので、ぜひ冬に訪れたい。



5.帰り道に立ち寄ったグリフィノ(Gryfino)の街

グリフィノのバニスカ門(Brama Bańska)
グリフィノのバニスカ門(Brama Bańska)

歪んだ森からの帰り道、せっかくなので近郊のグリフィノの街にも立ち寄ってみた。歪んだ森からは徒歩で1時間強と少し距離はあるがのんぼりこの地域の様子も眺めながら歩いてみた。グリフィノまでの道はほとんどが道路沿いを歩くことになるのでそんなに楽しいものではなかったが、グリフィノからも電車が出ているのでとりあえず行ってみた。グリフィノに近づいてまず見えてきたのが、上の写真の大きな塔。

 

ポーランド グリフィノ

調べてみてびっくりしたのだが、グリフィノは1254年に築かれた街で、13世紀末から14世紀初頭にかけて建設が始まった防壁の一部と、15世紀末〜16世紀初頭に建設された塔がまだ残っている中世の面影を感じることができる街であることだ。ちなみに防壁の内側には現在アパートがあった。


ポーランド グリフィノ
実際にここからが街だったんだなあとほど当時の面影が残る。



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