グダニスク観光ガイド|在住者おすすめ、旧市街の歩き方
- Takuya Sakoda

- 3 時間前
- 読了時間: 9分
「バルト海の真珠」と呼ばれるポーランドの街、グダニスクは近郊に住んでいる私でさえ、毎回訪れる度にその美しさに感動させられる。その赤煉瓦でできた街並みはどこか温かみがあり、またハンザ同盟の主要都市として栄えた港町らしい活気にも満ち溢れている。

グダニスク(Gdańsk)ってどんな街?
グダニスク(Gdańsk)はポーランド北部、バルト海に面したポモージェ地方の中心都市。人口はトライシティ(グダニスク・ソポト・グディニャ)の中でも最大で、ポーランド屈指の観光都市でもある。グディニャの記事でも触れたが、グディニャに比べると人混みも観光客の数も圧倒的に多い。ただそれだけの理由がある街だ。

ハンザ同盟の交易都市として

グダニスクの繁栄の歴史は中世まで遡る。14世紀にハンザ同盟に加盟して以来、バルト海交易の要衝として莫大な富を築いた。特に琥珀(コハク)の交易で有名で、今でも「琥珀の首都」と呼ばれている。旧市街に立ち並ぶ豪華な商人の邸宅は、この時代の繁栄がそのまま形になったものだ。
一度は跡形もなく失われた街

グダニスクの旧市街を歩いていて驚くのは、どの建物も「新しいのに古い」という不思議な感覚だ。実はこれには理由がある。第二次世界大戦末期、グダニスクの旧市街は激しい戦闘でおよそ90%が破壊された。戦後、ポーランドは古い絵画や写真資料をもとに、レンガ一つ一つに至るまで街を忠実に再建する道を選んだ。つまり今見ている美しい街並みは、廃墟から意志の力で蘇らせたものなのだ。この背景を知っているかどうかで、旧市街を歩く体験はまったく違うものになると思う。
「連帯」運動発祥の地として

グダニスクはもう一つ、近現代史においても重要な役割を果たした街だ。1980年、グダニスク造船所で起きたストライキをきっかけに「連帯(Solidarność)」という労働組合運動が生まれ、これが後の東欧革命・冷戦終結にまで繋がっていく。この歴史については造船所跡地にある博物館で詳しく学ぶことができる。以前じっくり訪れてまとめた記事があるので、興味がある方はこちらもぜひ。
グダニスク・旧市街エリア(Główne Miasto/Stare Miasto)
グダニスク観光のメインとなるのがこのエリア。半日〜1日あれば主要スポットは十分に周れる。
グダニスク中央駅(Gdańsk Główny)

観光の玄関口となるのがこの駅舎。赤レンガに時計塔がそびえる、いかにもハンザ都市らしい重厚な建築だ。実はこの駅舎、遠く離れた日本にもう一つ「存在」しているのをご存知だろうか。佐賀県伊万里市に、この駅舎をモチーフにした建物があるのだ。冷戦時代、写真もスケッチも禁じられていた中でどうやってこの建物が再現されたのか。そのエピソードは以前まとめたのでこちらもぜひ読んでみてほしい。
大きな駅で遠距離用の「インターシティー(国鉄)」やローカル電車、そして中央バスステーションも電車駅の後ろにある。そのためちょっと迷ってしまうかもしれないが、そういった時のはぜひフロアのカラフルな線を辿っていくといいだろう。また、リノベ後には無料で利用できるトイレが駅内にできたのも嬉しいポイント。

ドゥーガ通り(Ulica Długa)とドゥーギ・タルク(Długi Targ)

旧市街のメインストリート。「黄金の門(Złota Brama)」から「緑の門(Zielona Brama)」まで一直線に伸びる通りで、両側にはハンザ商人たちがこぞって競い合うように建てた華やかな邸宅がずらりと並ぶ。ファサードの装飾を一つ一つ見比べながら歩くだけでも十分楽しい。温かい間はペインターやパフォーマーなどもよく見かける。

もちろんストリート両側にはレストランやカフェなどのお店もずらりと並んでいるので、温かい季節にはバルコニー席で食事やお酒を楽しみ人がたくさん。

ネプチューンの噴水(Fontanna Neptuna)


ドゥーギ・タルクの中央に立つ、グダニスクのシンボル的な噴水。17世紀に造られたもので、待ち合わせスポットとしても定番。海運都市らしく海神ネプチューンがモチーフになっている。クリスマスシーズンの間は大きなクリスマスツリーも建てられて雰囲気がとてもよい。

聖マリア教会(Bazylika Mariacka)

世界最大級のレンガ造り教会と言われる巨大な建築。内部の広さも圧巻だ。グダニスク旧市街地エリアで一番目立つ教会なので見つけるのはとても簡単。中に入って必ずみてほしいのが、入って奥左にある天文時計だ。なんとこの木製の天文時計は15世紀に作られたものというからびっくり。500年以上前にどうやって作られたのだろう、、、なんと思いを馳せながらじっと眺めてしまう美しい天文時計だ。デザインも特徴的で見る価値がある。もちろん入館料などなしで入ることができる。



ジュラフ(Żuraw)とモトワヴァ川(Motoława)沿いの散策路

モトワヴァ川沿いに立つ、中世に実際に使われていたクレーン。ヨーロッパでも最大級の木造港湾クレーンとして知られ、グダニスクのもう一つのランドマークだ。川沿いの遊歩道(Długie Pobrzeże)は散策にも写真撮影にもぴったりで、対岸から街並みを眺めるのもおすすめ。夏場は川を渡るクルーズ船も出ている。




グダニスクの街並みを一望できるスポット:Góra Gradowa(グラ・グラドヴァ)

旧市街地やその他の観光スポットと反対側にあることもあり、見落とされがちな街を一望できるスポットが「グラ・グラドヴァ(グラドヴァ山)*Góra = 山」だ。中央駅の裏側にある小高い丘からグダニスクの街を一望できる。このグラドヴァ山は、10世紀に初期の集落が置かれて以降、17世紀から19世紀にかけて要塞化され、現在は歴史・科学館となっている歴史的な丘でもある。駅から徒歩圏内10分ということもあり、個人的なおすすめは街を一通り回った後に丘に登って景色を眺めることだ。そうすると、あの建物があそこかー!と自分の街歩きを振り返ることもできる。



お土産を買うならここ
スクレプ・パンスカ(Sklep Pańska)

お土産に何を買うか迷ったらまずここにくれば何か見つかる、そんなギフトショップが「スクレプ・パンスカ」。定番のマグネット、キーホルダーやポスカードだけでなく、可愛い靴下やマグカップ、エコバッグ、Tシャツなど幅広い品揃え。「ザ・ギフトショップ」なデザインのものだけでなく、可愛いくてオシャレなローカルメーカーの品も置いてあるのが魅力。



スクワド・ジェチェ・ワドネフ(Skład Rzeczy Ładnych)

グダニスク現地のアーティストが作った飾り物、お皿、イヤリングなど、手作り感があるものが欲しい人におすすめのショップ。グダニスクに来たからには、そのエリアの作り手が作ったものを買いたいという人も私だけではないはず。ここにくると部屋に飾りたくなる置き物やその他の小物で気になるものを見つけることができるはず。

琥珀ショップ・Michel

グダニスクと言えばアンバー(琥珀)なので、アンバーショップは街中の至るところにある。その中でも私がおすすめするのは「Michel(ミヘル)」という老夫婦が運営するアンバージュエリーショップ。ファミリービジネスで代々運営してきたそうだ。店内にはネックレスやイヤリングが並ぶ。世界各地の雑誌でも特集されたことがあるようで、日本の雑誌切り抜きも店内に飾られていた。色々と手に取ってみたい場合は老夫婦にお願いすると優しく対応してくれる。
ショップ以外にも、グダニスクの路上では琥珀のアクセサリーを並べたショーケースが出ているので、色々と観て回って好きなデザインも選ぶことをおすすめする。色やデザインなど本当に様々なので、じっくり選ぶといいだろう。
おすすめのカフェ
レン (Leń)

「Leń」とはポーランド語で「怠け者」という意味。その名前の通り、ここのカフェは、旅行客や人混みで騒がしいグダニスクにあるとは思えないくらいのんびりとした雰囲気だ。こじんまりとしたカフェで特に冬は暖色を基調とした店内がすごく心地がよく感じる。コーヒーの味もピカイチ。ペストリーも美味しいのでぜひコーヒーと一緒に。


100cznia(旧造船所跡地のカルチャースポット)

グダニスク造船所の跡地に2017年に誕生した、カラフルな輸送コンテナを組み合わせたユニークなカルチャースポット。ストリートフード・バー・コンサートステージ・雑貨店・スケボーコートまで揃った「街の中の街」のような場所で、地元の若者にも人気が高い。かといって子供の遊び場もあるので、子連れでも楽しめるのも良いポイント。屋外エリアは5月〜9月の季節営業で、冬は屋内エリアのみの営業になる。この場所についてはボリュームがあるので、近いうちに単独記事でじっくり紹介する予定だ。
ヴェステルプラッテ(Westerplatte)

グダニスク港の入り口に位置する半島で、1939年9月1日、ここでの戦闘が第二次世界大戦の実質的な始まりとなった場所だ。ポーランド軍守備隊がドイツ軍の攻撃に対して抵抗を続けたエピソードは今もポーランドで語り継がれている。現在は巨大な記念碑や当時の砲台跡が残されていて、旧市街から少し足を延ばして訪れる人も多い。こちらも歴史的な背景が濃いスポットなので、あらためて単独記事で詳しく取り上げたい。
グダニスクのおすすめ移動方法

このブログ記事で紹介したスポットのほとんどは徒歩で歩いて回れる。ヴェステル・プラッテのみ離れているが、バスかシェアサイクルの「MEVO(メヴォ)」を使うことをおすすめする。グダニスク・ソポト・グディニャの総称「トライ イミアスト」内では、自転車道がよく整備されていてほぼ平坦な道並みなので、電動シェアサイクルで街並みを楽しみながら移動することをおすすめする。「メヴォ」の使い方については、以下のブログ記事で詳しく紹介している。
また、バス、トラム、市内電車での移動には「Jakdojade」というアプリがあるととても便利なので、こちらも合わせて読んでほしい。
























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